
夕日の逆光に浮かび上がる曽爾高原のススキ=奈良県曽爾村
〈撮影データ〉キヤノン EOS 5D MarkII 100-400ミリレンズ f22 1/25秒 ISO200
人の背丈より高く伸びたススキの中を縫うように歩いた。日が差し込み、逆光に浮かぶススキの穂が輝いてみえた。
奈良と三重両県の県境に位置する曽爾(そに)高原。標高約900メートルの亀山と倶留尊山(くろそやま)の西側斜面には、ススキが広がり、中腹のお亀池は民話の舞台になってきた。
大型バスから降りた観光客の団体といっしょに、ススキの中をうねって伸びる道を行く。亀山に向かいながら、振り返ってはカメラを構えた。キラキラと輝くススキが視界をさえぎり、さらに太陽が雲に入ってあたりがかげった。

一気に高台を目指し歩く。陽光が戻ってきたので振り返ると、眼下一面に黄金色のススキが、ふかふかな絨毯(じゅうたん)のようだ。観光客の間から歓声がわいた。やっとカメラのシャッターを切ることができた。

沈む夕日と重なった曽爾高原のススキの穂
〈撮影データ〉キヤノン EOS 5D MarkII 100-400ミリレンズ f13 1/160秒 ISO200
夕日が沈むまでの約1時間で、ススキ原は白からオレンジ、赤へと光が劇的に変わっていく。逆光に浮かび上がるススキは、起伏に合わせて濃淡をまとう。大海原の波にも見えた。
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ススキの間から昇る月=和歌山県紀美野町の生石高原
〈撮影データ〉キヤノン EOS 5D MarkII 100-400ミリレンズ f32 1/4秒 ISO800 ストロボ使用
和歌山県紀美野町と有田川町にまたがる生石(おいし)高原には、生石ケ峰(870メートル)を中心にしたハイキングコースがある。ススキの季節は、ひときわ訪問客が多くなる。
ゆっくりと風に揺れるススキの奥に、夕日が紀伊水道の海面にきらめきながら、あたりをオレンジに染める。
満天の星空の下に身を置き、月の出を待つ。時を追って冷たい風が強くなる。欠けた月が、揺れの大きくなったススキの間から昇ってきた。
月を大きく撮影するにはどうしよう。ススキと月のピントは。月とススキの露出差の処理は。
なかなか答えが見つからない。
昇る月と揺れるススキが、修行の足りない私をせかしていた。
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■メモ
〈曽爾高原へのアクセス〉
大阪から名阪国道・針インターより、国道369号経由で約2時間。
難波から近鉄大阪線で名張駅下車。三重交通バスで約45分。
〈生石高原へのアクセス〉
大阪から阪和道海南東インターより、国道370号経由で約40分。
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by 星見人
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