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復活!!星のある風景

2010/02/05 19:00

 

 

キヤノンEOS 5D MarkⅡ 16-35㎜レンズ f5.6 ISO400 2009年11月23日午前5時31分から20分露光 =熊本県阿蘇市
 

 夕刊紙面(関西エリアで発行)で連載しておりました星のある風景をその続編として復活です。

 このイザ!BLOGの場で、「星のある風景」ⅡとしてBLOG連載を開始いたします。

 現在、紙面連載を続けております月と太陽の物語の取材の際に、朝日の取材や夕日の取材の合間に撮影したものや、過去に撮影した未公開作品などを掲載していければと思います。

 

 まずは、熊本空港での月と太陽の取材時に阿蘇の北外輪山から撮影したものです。

 雲海を通して街灯りが透けて見えて、朝焼けに空が染まっていく。そんな光景です。右側には仏様が仰向けに寝ているようにみえる「阿蘇の涅槃像」があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

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月と太陽の物語~飛行機編~

2010/01/29 22:30

 

 

夕日の光線に、離陸する飛行機のエンジン排気が染まる=熊本空港

 〈撮影データ〉キヤノン EOS 5D MarkII 800mmレンズ1/500秒 f11 ISO200 1.4xエクステンダー使用

 

 

 望遠レンズを構え、月や太陽を狙って空を見上げる日々が続いている。きれいな夕日を見ることができるまで、たっぷり時間がある。ついファインダーで飛行機や鳥など空を飛ぶモノを追いかけてしまう。月や太陽とうまく重なると、絵になるのでは、とは思っていた。

 チャンスが不意にやってきた。神戸で取材を終え、満月を望遠レンズでのぞいていると、関西国際空港から離陸したのか、音もなく満月の前を通過する飛行機がはっきりと見えた。

 腰を据えて、飛行機と太陽、月を狙ってみよう。熊本空港(愛称・阿蘇くまもと空港)は滑走路の延長線上に夕日が沈む絶好のロケーション。しかし、撮影に適した機会は少ない。雨に泣かされたり、夕日が雲に隠れたり。

 

 

 

 青空の下、熊本空港に着陸する飛行機

 〈撮影データ〉キヤノン EOS-1DMarkIII 16-35mmレンズ 1/1000秒 f11 ISO200
 

 

 

 やっと、滑走路に向かって上空を通過する飛行機と太陽が絡む構図を、ワイドレンズで押さえることができた。

 望遠レンズを使った撮影では、航空機と太陽がうまく重なるかどうかは、立ち位置の数メートルの違いで変わってくる。太陽のど真ん中に飛行機をおさめようとすると、カメラマンの位置のずれが、1、2メートルで失敗だ。

 連休の最終日。定刻を少し遅れて、飛行機が熊本空港の滑走路に向けて動き出した。太陽がどんどん地平線へと近づき、滑走路に映り込む。飛行機も離陸準備が整い、滑走路を太陽に向かって加速。「あがれ、あがれー」と心の中で、太陽が残っているうちに離陸するよう願う。

 太陽をかすめるように飛び立った飛行機のエンジンから流れ出す熱を帯びた排気が、太陽の光の帯につながった。

 

 

満月の前を通過する飛行機=大阪市住之江区

 〈撮影データ〉キヤノン EOS 5D MarkII 800mmレンズ1/320秒 f11 ISO1600 2xエクステンダー使用

 

 

 月と飛行機が絡む絵を撮るチャンスは、大阪市内での取材の際に出合った。

 町のビル群から昇る満月を撮影していると、大阪国際空港に向かい、着陸体勢に入った飛行機が見えた。

 ちょうど、飛行機が満月の中央付近に差しかかったとき、スナイパーがトリガーを引くように、シャッター切った。

 

 

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月と太陽の物語~すすき編~

2010/01/20 21:00

 

 

 夕日の逆光に浮かび上がる曽爾高原のススキ=奈良県曽爾村

 

 〈撮影データ〉キヤノン EOS 5D MarkII 100-400ミリレンズ f22 1/25秒 ISO200

 

人の背丈より高く伸びたススキの中を縫うように歩いた。日が差し込み、逆光に浮かぶススキの穂が輝いてみえた。

 奈良と三重両県の県境に位置する曽爾(そに)高原。標高約900メートルの亀山と倶留尊山(くろそやま)の西側斜面には、ススキが広がり、中腹のお亀池は民話の舞台になってきた。

 大型バスから降りた観光客の団体といっしょに、ススキの中をうねって伸びる道を行く。亀山に向かいながら、振り返ってはカメラを構えた。キラキラと輝くススキが視界をさえぎり、さらに太陽が雲に入ってあたりがかげった。

 

 

 一気に高台を目指し歩く。陽光が戻ってきたので振り返ると、眼下一面に黄金色のススキが、ふかふかな絨毯(じゅうたん)のようだ。観光客の間から歓声がわいた。やっとカメラのシャッターを切ることができた。

 

 

 沈む夕日と重なった曽爾高原のススキの穂

 〈撮影データ〉キヤノン EOS 5D MarkII 100-400ミリレンズ f13 1/160秒 ISO200

 

夕日が沈むまでの約1時間で、ススキ原は白からオレンジ、赤へと光が劇的に変わっていく。逆光に浮かび上がるススキは、起伏に合わせて濃淡をまとう。大海原の波にも見えた。

               □     □

 

 

ススキの間から昇る月=和歌山県紀美野町の生石高原

 〈撮影データ〉キヤノン EOS 5D MarkII 100-400ミリレンズ f32 1/4秒 ISO800 ストロボ使用

 

 和歌山県紀美野町と有田川町にまたがる生石(おいし)高原には、生石ケ峰(870メートル)を中心にしたハイキングコースがある。ススキの季節は、ひときわ訪問客が多くなる。

 ゆっくりと風に揺れるススキの奥に、夕日が紀伊水道の海面にきらめきながら、あたりをオレンジに染める。

 満天の星空の下に身を置き、月の出を待つ。時を追って冷たい風が強くなる。欠けた月が、揺れの大きくなったススキの間から昇ってきた。

 月を大きく撮影するにはどうしよう。ススキと月のピントは。月とススキの露出差の処理は。

 なかなか答えが見つからない。

 昇る月と揺れるススキが、修行の足りない私をせかしていた。

 

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 ■メモ

 〈曽爾高原へのアクセス〉

  大阪から名阪国道・針インターより、国道369号経由で約2時間。

  難波から近鉄大阪線で名張駅下車。三重交通バスで約45分。

 〈生石高原へのアクセス〉

  大阪から阪和道海南東インターより、国道370号経由で約40分。

 

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月と太陽の物語~槍ヶ岳編~

2009/12/07 12:00

 

 

夕焼けと槍ヶ岳

 

山にも容姿がある。日本の山といえば富士山。その均整、なだらかで広大な裾野は、わが国を代表するにふさわしい豊かな美しさだ。対照的に荒々しさが人をひき付ける山もある。槍ケ岳(標高3180メートル)が鋭角に天を突き刺すかのような姿は、多くの登山家を魅了し、征服欲をかき立ててきた。

 

 

北アルプスに浮かぶ月と夜景に彩られた松本市街

 〈撮影データ〉キヤノンEOS-1D MarkIII 70-200mmレンズ f5.6 13秒 ISO400

 

長野県松本市から槍ケ岳の特徴ある姿を探したが、厚い雲に覆われ、なかなか確認できない。高ボッチ高原へ場所を移した。松本市街を見下ろすようにそびえる北アルプスの山々の中、吹き流される雲のすき間に、小さく三角にとがった山がやっと確認できた。

 

 

沈む夕日を背景にシルエットで浮かび上がる槍ケ岳

 〈撮影データ〉キヤノンEOS 5D MarkII 600mmレンズ f11 1/1000秒 ISO200 2エクステンダー使用

 

定点から見ると、太陽の沈む位置は前日に比べ、太陽1個分ほど移動したように見える。冬至の前には南よりに、夏至の前には北よりになる。秋のこの時期、夕日は沈む位置を南側に移す。

 夕日と槍ケ岳がぴったりと重なる瞬間を求めて、地元のカメラマンたちが待ちかまえる。その撮影場所も、太陽の沈む位置に合わせ、前日に比べ数百メートルほど移動している。

 今日はこのあたり-とあたりを付け、視界の開けた場所に陣取る。山の気候は変わりやすい。槍が雲の中だったり、太陽すら見えない日が続くこともある。幸い、撮影に臨んだ日は雲ひとつない最高の条件がそろった。

 

 

 

ゆらゆらと槍ケ岳に重なるように沈む満月

 〈撮影データ〉キヤノンEOS 5D MarkII 800mmレンズ f8 1/15秒 ISO400 1・4エクステンダー使用

 

続いて月を狙う。月の沈む位置は、日によって大きく場所を変える。前日の撮影場所から数キロも移動しなければならないこともある。撮影場所の設定は計算と経験、そしてなにより勘が頼りだ。自分を信じてカメラを据える。

 松本市街のきらめく夜景の上に満月がぽっかりと浮かんでいる。澄んだ大気に、はっきりと月の模様が見える。ゆっくり月が沈んでいく。次第に明るさも弱まる。

 空気のゆらぎで、模様がぼやけ始め、月の縁はゆらゆらと生き物のように波打って見えた。そのとき、とがった山のシルエットが月の表面に見事に重なっていく。ビンゴ!

 ほんの数分の出来事だった。気持ちが高揚し、全身に身震いを覚えた。そう、まるで自身が山頂に立ったかのように。

 

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メモ

 〈長野県松本市へのアクセス〉

 ・大阪から 大阪国際空港(伊丹空港)から飛行機で信州まつもと空港

 ・新大阪から 新幹線で名古屋、特急に乗り換えでJR松本

 

 

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月と太陽の物語~奈良・薬師寺編~

2009/10/15 18:00

 

 

朝日が差し込む大池からみる薬師寺の東塔と西塔。

 

 

 奈良の薬師寺東塔は高さ約34メートル。約1300年前の創建で、世界遺産や国宝に指定されている。西塔は16世紀半ばに焼失し、昭和56年に再建された。こちらは高さ約36メートル。東塔の基礎沈下や建築材のたわみが生じる前の高さだそうで、数百年経てば同じ高さになるという。天平の時代、奈良の都に立てば、双子の壮麗な塔は、よく目についたことだろう。

 

 

西塔(左)と東塔の間に沈む夕日

 〈撮影データ〉キヤノンEOS-1D MarkIII 70-200mmレンズ f11 1/1000秒 ISO200

 

 

 

夕日と重なる西塔の水煙。

 

 薬師寺の東から秋篠川沿いを歩いた。東塔と西塔がうまく重なる場所を探していた。塔の間に夕日が沈むタイミングをとらえることができた。オレンジの空を背景に、屋根の上の相輪(そうりん)のシルエットがくっきりと浮かび上がった。

 

 

東塔(左)と西塔の間から昇る月

 〈撮影データ〉キヤノンEOS 5D MarkII 100-400mmレンズ f14 1/5秒 ISO400

 

 日没後は、近くの高台の住宅街に陣取った。月が昇り、塔と絡む時間を待った。何度も時計を見た。月の出の時間を過ぎていた。密集した住宅の間から見ているので、視界があまりきかない。月は他の建物に隠れているのか、低空に雲がかかっているのか。

 そわそわとした時間が20分ほど過ぎたころ、山の上に小さく赤いものが顔を出した。あっという間に真っ赤な月が昇ってきた。朝日や夕日のように高度が低いと太陽は赤く見える。月も同じ原理で赤く見えるのだ。

 

 

西塔の水煙に差しかかる月

〈撮影データ〉キヤノンEOS 5D MarkII 500mmレンズ f36 0・4秒 ISO400 1・4エクステンダー使用

 

 満月に先端部分の水煙(すいえん)が映える。薬師寺のホームページによると、水煙とは塔が火災に遭わぬよう願いを込めて祀られ、24の飛天が笛を奏でたり、花をまいている姿が透かし彫りにされている。

 

 

 東塔の水煙に重なる月

 

 

 大小の屋根の重なり合いや繊細な工芸技術など、塔全体にあふれる美しさは「凍れる音楽」と表現される。

 写真では塔がメーンの被写体になっているが、金堂の本尊、薬師如来の脇には日光菩薩と月光菩薩が祭られ、まことに「月と太陽の物語」の企画としては、縁の深いお寺なのだった。

 

 

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 ■メモ

 〈薬師寺へのアクセス〉

 ・近鉄難波、京都から大和西大寺乗り換え。各駅停車天理行きまたは橿原神宮前行きで、西ノ京駅下車すぐ。

 ・大阪から第2阪奈道路、宝来インターから奈良市内で約10分。

 

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月と太陽の物語~花火編~

2009/08/21 12:00

 

 

大スターマイン「きらめきのシンフォニー」と共演した月=8月4日、奈良県宇陀市
<撮影データ>キヤノンEOS 5D MarkⅡ 300㍉レンズ f22 1秒 ISO400

 

細く尾を引く打ち上げ音に続いて、夜空の底を揺るがせて重低音が広がる。同時に鮮やかな光のシャワーが降り注ぐ。
 日本の夏には花火。豪奢で繊細な光の芸術は、蒸し暑い夜をひととき、忘れさせてくれる。
 梅雨明けの直後には豪雨、台風と、なかなか盛夏を実感させてくれなかった今年の気候だが、それでも各地の花火大会には多くの見物客が詰め掛けた。浴衣姿にうちわ。ビニールシートでくつろぐ家族連れ。遅くやってきた夏を満喫する姿が、どこの花火大会でも見られた。
 人のつくり出した光の作品と、自然の光との接点を求めて、花火大会を歴訪した。
 ある花火大会の会場では、夕方の雨が上がると虹が現れた、山の上には月が顔をのぞかせている。ファインダーの中の状況は最高だ。

 

 

宇陀市はいばら花火大会=8月4日、奈良県宇陀市 <撮影データ>キヤノンEOS 5D MarkⅡ 300㍉レンズ f16 2秒 ISO400 =奈良県宇陀市

 

いよいよ花火が打ち上がり出した。周囲の山々に花火の音がこだまし、見物客の歓声や拍手がわき上がる。
 しかし、肝心の月がいなくなっていた。花火大会の残り時間が約5分となったころ、クライマックスのスターマインに合わせて、月がゆっくり顔を出し、鮮明な花火の色と柔らかな月の光の二重奏をレンズにとらえることができた。

 

 

なにわ淀川花火大会=8月8日、兵庫県尼崎市
<撮影データ>キヤノンEOS 5D MarkⅡ 100-400㍉レンズ f16 3秒 ISO800

 

また、別の花火大会でも、湖上を彩る花火の上空で輝く月は、花火開始とともに雲間に隠れた。このときも、月は最後にスターマインの上空に現れ、特等席から花火を見物していた。

 

 

びわ湖大花火大会=8月7日、滋賀県大津市
<撮影データ>キヤノンEOS 5D MarkⅡ 70-200㍉レンズ f16 31秒 ISO200(多重露光)

 

 

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関西で行われた主な花火大会

8月1日 みなとこうべ海上花火大会(神戸港周辺)
PL花火芸術(大阪府富田林市)
4日 宇陀市はいばら花火大会(奈良県宇陀市榛原)
5日 長浜・北びわ湖花火大会(滋賀県長浜市)
7日 びわ湖大花火大会(滋賀県大津市)
宝塚観光花火大会(兵庫県宝塚市、8日も)
8日 なにわ淀川花火大会(大阪市)
12日 白浜花火大会(和歌山県白浜町)

 

 

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月と太陽の物語~皆既日食編~

2009/07/30 22:00

 

 

左から、月に隠され細くなった太陽、ダイヤモンドリングになり、皆既日食中コロナが広がる。再びダイヤモンドリングが現れ、太陽の輝きが戻り始めた (7月22日午前11時18~39分に撮影したものを合成)

 

 

皆既日食となり、見渡す限りの水平線が夕焼けのような空になった =7月22日午前、北硫黄島沖のふじ丸の船上から(円周魚眼レンズ使用)

 

 見渡す限りの濃く青い海。空は高く晴れ上がり、白い雲の塊がプカプカと浮いている。強い日差しが照りつける甲板で、じっとその時を待った。
 兵庫県立大学(神戸市中央区)が公開講座を兼ねて5泊6日で行った「2009年 皆既日食クルーズ」。参加者515人を乗せた客船・ふじ丸は、姫路港を20日午後に出港し、22日には約1300㌔離れた北硫黄島(東京都小笠原村)沖の太平洋で、見事に皆既日食の観察を成功させた。
 日本列島の多くの地域が雲に覆われるなか、天候に恵まれた北硫黄島沖には、皆既日食を見ようと、ふじ丸をはじめ6隻の大型船が集まったという。

 

 

紙に開けたピンホールを通り、甲板上に映し出された半分に欠けた太陽の光

 

 

デッキに寝転がり、日食メガネで部分日食を観察する乗船者ら


 午前10時過ぎ、丸い太陽の右上が少しずつかけ始めた。午前11時ごろ、太陽が70%ほど欠けると次第にあたりが暗くなってきたことに気づいた。海を渡る風が少しひんやりとしたのが分かった。
 午前11時25分過ぎ、太陽と月が重なろうとする瞬間、月の影から漏れる太陽の輝きが「ダイヤモンドリング」を形作った。そして、皆既日食となった。

 

 

船のデッキから観察する乗船者の上に輝く皆既日食(魚眼レンズ使用)

 

 

拍手、歓声、「すごいすごい」「きれいきれい」とただ連呼する人。船上は興奮の頂点に。
 空の真上には、「黒い太陽」が黄金色の小さな羽をまとって、ぽつりと浮かぶ。水平線は夕焼け色に染まり、もうひとつの大きなリングを現出させていた。
 午前11時32分過ぎ、再び、太陽の光が戻る。2度目のダイヤモンドリング。
 再び拍手とともに「ヤッター」「おめでとう」という大歓声が沸き上がった。

 

 

ダイヤモンドリング

 

ーーー近く日本で見ることができる日食ーーー
 2012年5月21日 九州~関東の太平洋沿いで金環日食
 2030年6月1日 北海道で金環日食
 2035年9月2日 能登半島~富山~関東で皆既日食

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月と太陽の物語~美瑛の丘編~

2009/07/16 19:34

 

 

 

ゆっくりと防風林の向こうに沈む夕陽

<撮影データ>キヤノン EOS 5D MarkⅡ 600㎜レンズ f8 1/250秒 ISO400 エクステンダー2使用

 

 朝の光が差し込むペンションの食堂。窓の向こうには絵画のような景色が広がっている。窓枠が額縁のようだ。
 北海道美瑛(びえい)町の広大な丘陵地には、ところどころに「親子の木」「クリスマスツリー」などと呼ばれる、特徴のある樹木が植えられている。

 

 

 木は土地の境界の目印だったり、農作業休憩のための日陰用とも言われる。文字通りのランドマークであり、風景に絶妙のアクセントをつけている。この景色を求めて訪れる観光客のために、ペンションや民宿が点在している。
 朝日、夕焼け、月明かりと、さまざまに変わる丘の表情を求めて走った。まず、ペンション前の「夕陽の木」。名前の由来は、冬にはちょうど夕日が沈む位置に立つことから。
 梅雨を知らない北海道はこの時期、大地が豊かな色で覆われる。緑の葉のじゅうたんの上に白いジャガイモの花が列を作る。地の黄色いキガラシと、空の青がコントラストを際立たせる。紫のラベンダー。緑から黄金に変わりつつある麦。色の饗宴(きょうえん)は、月と太陽の加減で、幾重にも趣を変える。
 アップダウンを繰り返す道の高台から彼方を眺めると、沈み行く太陽を背にした一列の防風林がシルエットとなって浮かんでいた。木々は透けて、燃え上がっているかのようだ。

 

 

丘の上にある1本の木に差しかかる、薄雲越しの満月

<撮影データ>キヤノン EOS 5D MarkⅡ 600㎜レンズ f11 0.8秒 ISO400 エクステンダー2使用
 

大雪山連峰の上空に、満月が昇ってきた。薄雲越しに、大きな木へと光を投げかける様子は、おとぎ話や童話の世界をのぞき見たようだ。今にも月を背景に、ほうきに乗った女の子の影が横切りそうなー。

 

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<北海道 美瑛・富良野へのアクセス>

・飛行機で、関西空港~旭川空港。もしくは、伊丹空港~旭川空港(羽田乗り継ぎ) 国道237号を車で約15分。

・寝台列車トワイライトエクスプレスJR大阪駅~札幌駅 函館本線で札幌駅~旭川駅 富良野線で旭川駅~美瑛駅

 

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月と太陽の物語~白糸の滝(静岡県富士宮市)編~

2009/06/21 12:00

 

 

白糸の滝にかかった「月の虹」

 

<撮影データ>キヤノンEOS5D MarkⅡ 16-35㎜レンズ f4 ISO200 5月8日 午後11時4分から5分間露光 =静岡県富士宮市
 

 大気に濃く白いガスがたちこめ、月明かりは拡散して、ぼんやりと道を照らしている。やがて、遠くに滝の音が聞こえ始めた。
 静岡県富士宮市にある落差約20㍍、幅約200㍍の「白糸の滝」。富士山に降った雨や雪解け水が伏流水となり、溶岩層の切り立った断崖(だんがい)から、幾筋もの滝となって流れ落ちる。

 

 

昼間、絹糸のような流れをみせる白糸の滝


 「白糸」と呼ばれる滝は国内に数多くあるが、この滝は規模、人気ともに一番だ。
 太陽の高度が低くなる紅葉の時期から冬場にかけて、南に開けた立地条件から、滝壺周辺によく虹がかかることで知られている。
 もしかすると、月明かりでも虹ができるのではないか。そんな思いから、5月から7月、満月の高度が低くなる時期に合わせ、夜の白糸の滝を訪れた。

 

 

月明かりの中、長時間露光で浮かび上がった「白糸の滝」

 

<撮影データ>キヤノンEOS5D MarkⅡ 28-70㎜レンズ f5.6 ISO400 5月9日午後11時7分から4分間露光

 

 シャッターの閉まった土産物屋の間を抜けて、滝へと続く階段を下りる。幾筋もの絹糸のような白い流れが見えた。滝の水しぶきで、あたりの空気が清新に、柔らかく感じる。
滝の下にかかる橋を渡るとき、しぶきの中に白く淡いアーチがかかっているように感じた。さらに滑る足もとを気にしながら滝壺に近づく。やはり、白いアーチがある。
 はやる気持ちを抑えつつ、デジタルカメラを高感度にセットする。撮影を始めると、ピントの外れたぼやけた画像に赤や黄、青の帯が見え、虹が姿を現した。念入りにピントを合わせ、撮影を続ける。滝の音で、シャッターが聞こえない。さらにくっきりと狙おうと長時間露光を試みる。今度は、水滴がレンズを曇らしていて、ピンぼけだ。

 木々の間から差し込む月光。左から右に移動する影が滝の姿を隠し始めた。ガスはとっくになくなり、空に星が出ていることに気付くころ、「月の虹」も消えていた。

 

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白糸の滝(静岡県富士宮市)へのアクセス

・東名高速道 富士ICから西富士道路、国道139号を経由し約40分。
・中央自動車道 河口湖ICから国道139号で約1時間。
・新幹線で、新大阪~静岡、JR静岡~JR富士宮、富士急静岡バス「白糸の滝行き」で約30分。

 

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月と太陽の物語~富山・砺波平野編~

2009/05/22 18:00

 

朝日に色づく砺波平野。太陽が田んぼの水面に現れた =富山県南砺市の医王山付近

<撮影データ>キヤノンEOS 5D MarkⅡ 300㎜レンズ エクステンダー2使用 1/100秒 f22 ISO200

 

 富山県の庄川、小矢部川の流域に広がる砺波平野。「カイニョ」と呼ばれる屋敷林に囲まれた家々が点在する散居集落が広がる。
 屋敷林は、厳しい冬の風雪と夏の暑さを防ぎ、一年中吹く西風から住居を守る。

  富山・石川県境に位置する医王山一帯(奥医王山、939㍍)から砺波平野を見下ろした。満天の星空、遠くに富山市街の夜景が広がる。
 朝焼けの光が空を次第に明るく染め始めて、田んぼの水面に映り込む。屋敷林のシルエットが際立ち、まるで切り絵の世界のようだ。

 太陽が立山連峰からゆっくりと現れ、陽光が水面に反射する。奥の田んぼが光ったと思うと、手前の田んぼにも太陽が。いつしか、小鳥の目覚めの鳴き声が周囲に響き渡っていた。

 

屋敷林の周りでは田植え作業がピークをむかえていた =富山県砺波市

 

 

夕日に染まる砺波平野 =富山県砺波市

 

 午後、夕焼けに染まる屋敷林を狙う撮影ポイントの山に入ったが、想定したように夕日が赤くならない。あきらめて帰るころには、カエルの合掌が周囲を埋め尽くしていた。

 

 

田植えが終わった田んぼに浮かび上がるおぼろ月夜の屋敷林 =富山県砺波市
<撮影データ>キヤノンEOS 5D MarkⅡ 16-35㎜レンズ f4.5 30秒 ISO800

 

田んぼに囲まれた道を車で走っていると、薄雲をまとい眠そうな空が、おぼろ月の光で白いスクリーンを空に描いていた。きれいに並んだ屋敷林の杉の木のシルエットが、影絵となって浮かぶ。
 田植えの時期にだけ見ることのできる光の景色。秋にはあたり一面が黄金色の稲穂の波で埋まり、豊かな収穫を迎える。

 

<メモ>
砺波平野へのアクセス
・大阪から、大阪駅~高岡駅 JR城端線 高岡駅~砺波駅。及び、福光駅下車。
・北陸自動車道 砺波IC。もしくは、東海北陸自動車道 福光IC。

医王山へのアクセス
JR福光駅から車で約30分。
・東海北陸道 福光ICから約20分。

夢の平散居村展望台へのアクセス
JR城端線砺波駅から車で約30分。
・北陸自動車道 砺波ICから約25分。

 

 

 

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